二番目のおかあさんが来ました。
ケーキを持って。
おいしいケーキでした。
わたしは、お茶を入れて、一生懸命もてなしました。喜んでもらえてとても嬉しかったです。
最近、おかあさんは、とても疲れていて、調子が悪くて、お父さんのところに会いにいっても、つらいから帰ってほしいと言ったり、会うのがつらいと言っていたのです。
だから、今日来るのも、しんどい話をしたら嫌だなと思っていました。
話が出たとき、緊張して、ヘルパーさんのいるところで、泣きました。
また、いろいろ忠告されたり洋服のことを言われたらどうしようって。
でも、その心配は杞憂でした。
わたしのことをわかりたいと思ってくれたのは、本当のことだったと思います。
最初、仕事がうまくいっている話や、元気そうで良かったという話をしました。
いろいろ、本を読んできてもらったらしく、わたしの説明をわかってくれました。
わたしが困っていることは、人との距離の取り方と、社会的発達の遅さです。
二番目のおかあさんの困っていることも、わたしが泣くときや笑うときにあまりにも子どもっぽく無邪気なので戸惑うということでした。
それは、障害なので、しかたがないことを説明しました。
感覚過敏もあるのですが、それよりも、社会的発達が遅い方が困っていることを話しました。
たとえば、わたしは、学生のとき、就職をなぜするのかわかりませんでした。
食べていくことがピンと来なかったのです。お金がなぜ必要だかわからなかったのです。
というのも、お金を使うことはいけないと言われていたからです。
お金を使ってはいけない、と言葉通りに受け取っていたので、二番目のおかあさんのところに受け入れてもらったとき、百円ショップに行くのさえ具合が悪くなって、欲しいものがあるのに、変えない状況でした。
最近は、お医者さんのすすめで、欲しいものは買い、楽しいことをする、という方針でやっています。
そうすると、生きていることが楽しいと思うようになりました。
そこでようやく、お金があると欲しいものが買え、幸せな気分になることを知りました。
それで、お金が大事で必要だということがわかりました。お金は苦しいものではなかったのです。
将来、年収が上がったら、お金を貯めて、不動産を買おうと思います。中古のマンションを買って、二十年ローンを組んで、人に貸して、月に一万円でも収入が入るようにして、ペイできたら、売却時に老後の資金が貯まります。そういう風にしようと思います。
おかあさんは、わたしと知り合って、どんなことに戸惑って、苦しくなったか、話してくれました。帰るとき話せてよかったと言ってくれました。
わたしも涙ぐむ点があったのですが、話せてよかったです。
おかあさんは、人それぞれ、自閉症スペクトラムの重さが違うことをわかって聞いてくれたので、わたしがどんなことに困っているのか、一生懸命聞いてくれました。
わたしと関わったということは、自閉症スペクトラムに詳しくなる巡り合わせなんだと思う、と言っていました。
アスパーガールを貸しました。
- 作者: ルディ・シモン,牧野恵
- 出版社/メーカー: スペクトラム出版社
- 発売日: 2011/06/08
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- 購入: 2人 クリック: 6回
- この商品を含むブログ (1件) を見る