小学生の教え方

小学生の教え方にはいくつかポイントがあります。

中学受験の子はおいていて、個別塾にくる生徒さんは、学校になじめなかったり、学力が足りなかったり、そう、自信を失ってきます。
だから、大事なことは、自信を取り戻して、塾を楽しんでもらうことに主眼が置かれます。

コミュニケーションが苦手だったり、寡黙だったり、地味だったり、逆に元気すぎたりする生徒さんが多いですね。

わたしは「生きる力」を取り戻してほしいと思って、接します。

一番の目標は「わからないところをわからない」と言えるようになることです。
その前には「わからない」とぼんやりとでも言えることですね。最終目的はわからないことを説明できるようになれば完璧で、そうしたら、塾はいらないと思いますし、一生困らないんじゃないかと思います。

最初はわからないことを言ったら怒られると思うので、隠します。だから、塾に来てもお話ができない状況です。
怒らないんだよ、というメッセージを送ります。
そして、図を書いて説明します。図は、写し書きをしてもらいます。分数だったら線分図ですね。
そして、文章題だったら、文章をいくつかパートに分けて、手順を書いていきます。
いきなり解くのは難しいので、どんな順番で解いていくのか、メモして、それも写してもらいます。

口で言うと、理解できないので、目で見える形にするのがポイントです。そして、写しただけだとしても、「すごい」「上手にかけたね」と、声掛け、そして、拍手です。

計算部分は協力してもらって、間違っていたとしたら、なぜ間違えたのか考えて、そこに至る過程で、「できていた部分」があったら、そこをほめます。結果が間違っていても過程があっていたら、ほめるということです。

問題を解く過程を、図に書いて、式に書いて、たとえば「いくつに分ける?」「ひとメモリは何メートルになる?」という風に細かく質問していきます。答えられるように聞くのがポイントです。最悪なのは「なんでできないの?」です。これは職業人として、仕事を放棄しているので、最低だと思っています。

それから、良い質問ができたら、それも「いい疑問だね」って言います。
「質問ができる」というのは、大切な生きる力です。疑問が持てることは創造性があるということです。
「聞かれたことに答えたら、丸になるんだよ」ということも伝えます。これは、高校生にも中学生にも言うことですが、何を聞かれているのかわからない状態で、問題を解き始める生徒さんが多いです。

コミュニケーションが苦手な生徒さんがいたとして、「聞かれたことに答える」ことができたら、生きるための困難がだいぶ減ります。
寡黙だったり、空気が読めないとしても、「相手の質問に正確に答える」ことができさえすれば、世の中を渡っていけます。
だから、全体を通じて、それを目指していくという感じです。

だから、小学生は子供だから、という視点で見ないで、この子には何が必要なのか、何を伸ばしたら生きていけるのか考えて、勉強の仕方や、文章の読み方、それを図に落とす仕方を最初の授業に二コマほどを使って伝えます。

笑顔が出た時は本当にうれしいです。

出口先生の小学生用のやつを学年に関係なく気晴らしに使います。
算数に飽きたら、国語をやる、ということです。
算数は抽象概念を使うので、結局は国語も必要なのですね。

もちろん、計算力も大事なので100マス計算を宿題に出すことも多いです。
算数の宿題は、学力の低い生徒さんの場合には、授業中にやったことをもう一度そのまま解いてきてもらいます。
そうすると、宿題の苦痛が少ないですし、机に向かってきた、ということをほめることができます。
勉強の習慣づけは大事です。
そして、復習をすることで、「パターン」に気が付いてもらえたら御の字です。
記憶の定着にも良いので、全く同じ問題を解いてきてもらうのは良いですね。
計算力がある程度ある生徒さんだったら、数字だけ変えた類題を出します。

c71の著書

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