人の世話をしないでいる自由

女の人は実際、いろいろな場で活躍している。
手に職系の仕事はもちろん、スーパーやコンビニ、パートで。病院でもスタッフは女の人が多い。

コンビニで働いているときに思ったことだけど、失礼な客に売るのをやめようかと何度も思った。
売ってもらえなくて、困るのは客でしょうと。

わたしは何も困らなかった。

わたしが今いなくなっても、困るのはオーナーと、客であって、わたしじゃない。、客もわたしが働きにくくする一因の一つだった。
男の人の傍若無人さはひどかった。
女の人が文句を言うのは、たいてい、間違えた時や、遅かったときぐらいだけど、男の人はからんでくるから迷惑だった。ふざけてくるのだ。

働く女の人、その人たちがごっそりいなくなったら、もはや社会は立ち行かなくなっているのに、男の人たちは、まだ、女の人を雇用の調整弁と考えているみたいだ。

同じ仕事をしていても賃金格差はあって、それでも「女の人は養われるからそれでいい」と思っている。
それって、理不尽だ。「女の人がするような」仕事も、賃金が低い。それも問題だ。女の人だって生きていかないといけないのに。

結局賃金格差があると、男の人も、買いたたかれるのだけど。だって、安いお金で仕事ができる人がいたら、そっちのほうが得だ。
いつも、比べられるのは損だ。

わたしは一度金持ちと結婚するタイミングがあった。でも、いつも何時間も遅刻するのでやめた。
結婚したら、わたしはずっと待っているんだろうなと思った。
養われたら、ずっと世話をするのが当たり前で、世話をするだけでなくて、待機していないといけないから、その時間がつらいなと思った。
それよりも、自分の人生を切り開きたいという気持ちがあった。

家族のうち一人が、外に出ていって、一人が家にいることはどうしてもゆがんで思えた。こちらが使うお金にも根拠を求められそうだったし。
支配から逃げるために新しい支配に逃げるところだった。
自分で選んだ人だったら、ましだという考えもあるだろうけど、自分で自分のお金を好きに使う喜びを知ってしまったら、無理だった。
そして、今そちらのほうがいいと思う。
彼は働くのが楽しそうだった。わたしも今は働くのが楽しい。働くのが楽しいと知ったから、あの選択は正しかった。働くことは、つまらないときも、めんどうなときも、退屈なときも、きついときもあるけど、おおむね楽しい。お金が楽しみだから。

家族といた時、主に母のメンタルケアをしていた。共依存だったけれど、共依存を強いものから押し付けられていた気がする。

母親が不安定になると右往左往して、何とか笑いを取ろうとした。自分の気持ちの安定が母親次第だった。

母親から離れて、ケアをしないで済むようになってから、精神が安定している。
自分ですべてのことをするのは大変だと脅されていたけれど、実際にはそうでもない。

家電をそろえれば、家電もやってくれるし、ヘルパーさんもいる。ヘルパーさんがいなくても、家政婦さんだったら、家事代行業者よりもずいぶん安いらしい。噂だと時給二千円くらいらしい。

帰ってから誰の機嫌もうかがわなくていい生活も、恵みの雨を待つように、誰かの機嫌の良さを待つこともしなくていいってとてもいい。
わたしを支配する他人の機嫌は恐ろしいものだ。

女の人の働きは男の人に見えない。
だったら、一人でお金をもらったほうがずっと楽だ。同じ仕事をしても女が評価されないことに、男の人が疑問を持たない世界であっても。

人のために生きたらだめだ。
それは、麻薬のようなもので、感謝されるとうれしいけれど、それは、支配者が「わたし」を操る餌になる。
感謝を与えたり与えなかったりすることで、わたしは浮き沈みしてしまう。

感謝のためだけに生きたらいけない。他のものも得ないといけない。感謝されることを期待してはいけない。
それはあったらうれしいものだけど、それが先に出ると、自分が惨めになってしまう。

感謝されなかったら、やっていることが無駄なような気がする。だから、他のことでも報われないといけない。

結婚を考えた彼だけど、ガラケーのコンセントを、勝手に削って、自分の携帯に使えるように加工したことが三回続いたので、わたしは怒った。
それはわたしのものだったから。

つきあっているときに、わたしのものを傷つける人は、一緒に暮らしたら、わたしを傷つけるんじゃないかと怖くなった。使いやすいように加工されるんじゃないかと。

いまだに引きずっているのは、傷ついたせいだと分かっている。結婚しても幸せになれなかっただろう。

正直言って、誰かのメンタルケアや、世話をしても、何も社会的なスキルにならない。大事な仕事だとも思うけれど。
それは、大きな喜びだと思うのだけど、わたしには向かなかった。社会とかかわりながら、ケアを両立することが大事だと思う。ケアをしていることを理解して、尊重してくれる人のもとでなら。

人の世話をしないですむ自由の良さは、わかりにくいけど、確かに存在している。

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人の世話をしないでいる自由」への2件のフィードバック

  1. 家政婦さんが安いというのも、「女の人がやるような仕事」は賃金が低いっていうものの一つですね

  2. 二千円って安いですか?
    確かに、女の人のやる仕事だから安いのかもしれませんね。
    それは失念しておりました。失礼しました。
    それはそうと、あなたは何のためにコメントしたんですか?
    二度とこないでくださいね。

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