痴漢は俺の敵、というバッヂを作るプロジェクトがあり、今、星井七億氏とたられば氏が参加することで、かなりの女性ががっかりしている。
星井七億氏とたられば氏は、セクハラツイート、レイプ予告ツイートで遊んでいる。
以下の指摘があった。
— 松倉東☂ (@Azuma_Matsu) March 15, 2016
この指摘の前に、そんきょば氏は
してませんよー。お取り消しくださいね( ´ ▽ ` )ノ RT @Azuma_Matsu: このイベントに痴漢が参加している/「男性も被害者。痴漢にNoと言おう」「子どものために動こう」男性用痴漢抑止バッジ配布イベント開催 https://t.co/t5vmDWiesT
— そんきょば (@kyonghagi) March 15, 2016
@Azuma_Matsu 今回、イベント参加者は真剣に痴漢問題について考えていますし、それは両名と話していてもハッキリ感じられる事です。実際に痴漢被害を減らそうと、仕事中に時間を作ってわざわざ来てくれたような人々です。その彼らへの「痴漢」呼ばわりは酷じゃありませんか。
— そんきょば (@kyonghagi) March 15, 2016
というツイートを返している。
痴漢に対する意識が違っていたと、あとから言っているけれど、そもそも主催側のそんきょば氏は、痴漢について、実際に触ることだけを考えていたのだろうか。
不特定多数の参加者について、侮辱されたと考えたようだけれど、痴漢される側の人たちの反応に対して、聞くこともせずに、反射的に「してませんよ」と顔文字付きで、返している。
確認していないということだ。
仕事をする時間を削ったら、話したら、痴漢被害に対して真剣だと言えるのか?
被害者は、仕事をする時間を割くどころじゃなくて、通勤や就業自体ができなくなる場合があるのに。
自分自身の女性蔑視について向き合うことができていないことは明らかだ。
なぜ明らかなのかというと、女性側の「性犯罪予告だ」という証言に対して、真剣ではないからだ。
それは、女性の言うことなど「取るに足りない」と思っているようにわたしには見える。
他の理由は見当たらない。
「大げさだ」「それくらいで」「冗談なのに」というのは、性犯罪をする側の常とう句だ。
@Azuma_Matsu つまりその発言=痴漢、と紐付けてらっしゃるわけですね。正直、発言当時の文脈がわからない為、そこへのコメントは難しいのです。そこはご理解いただけると有り難いです。勿論、不適切な発言については批判はあって然るべき。ただその批判として「痴漢」が適切かは疑問です
— そんきょば (@kyonghagi) March 15, 2016
何が痴漢なのか、考える前に、「痴漢は俺の敵」といったんだろう。
でも、自分自身が、痴漢かもしれないとは思わなかったんだろう。
それが通るのならば、多くの人が今心配しているように、「痴漢がこのバッヂを利用したら、告発しても、痴漢されたことを信じてもらえない」という現実が多発するだろう。
@Azuma_Matsu 痴漢問題は、男性も巻き込んで社会全体で考えてなくてはならず、バッジもその為の取組みです。男性からの関心を集めていき、その中でいただくお叱りもしっかり受け止めながら、試行錯誤して進めていこうと思います。引続きのご関心をよろしくお願いします。
— そんきょば (@kyonghagi) March 15, 2016
男性からの関心を集めるのは大変に素晴らしいことだけれど、男性からの関心を「お恵み」みたいに受け取りたくない。
それは、するのが当たり前なのだ。
男性を巻き込むために、多少の差別は目をつぶる、特に女性差別について目をつぶるというのは、運動において、繰り返されてきたことではなかったか。その反省を、痴漢問題についてさえ、女性不在で続けるのか。
試行錯誤していく中で、傷つく女性の、男性被害者の存在はどうなるのか。
試行錯誤して学ばせるために、被害者が存在しているわけではない。しっかり受け止めるとは、自分は痴漢をしていないつもりだったが、本当にそうだったのか、自分自身と対話することだ。
しかし、今、それをしていないように見える。
男性と男性がかばいあう姿を見せられただけだ。
今のところ、男性を無罪にするためのバッヂなのかと思って、心底がっかりしている。
痴漢とは何か、触らない痴漢もいるということ、被害とは何か、被害を受けた女性がどんな風に苦しむのか、それを知ってほしい。
わたしは自分の身体が自分のものだと感じられなくなった。自分の身体が感じる生理的な反応に嫌悪を感じて、自分自身を殺したくなったよ。いつまでも汚くなった気がして。
言葉だけでも汚される場合がある。言葉でどれだけ、損なわれるものがあるか。ネットで、今、わたしの批判した文章を読んで、「あなた」の心が傷ついたとしたら、「触らない痴漢」というものにも威力があるのだと分かってもらえると思う。
男性を巻き込むために、社会全体で考えるために、試行錯誤するのなら、被害者を巻き込まず、自分自身と向き合ってほしい。
少なくとも、「真剣にやっているから、痴漢呼ばわりは酷」なんてことは言わないでほしい。それは、触っていない痴漢だからなのか。
自分自身と、痴漢て何かを考えてほしい。
悪い人が、差別者になるわけじゃない。
ふだん、反差別を訴えている人も、差別者になることがあるということだ。
良い人も差別者になる。
結局「俺が女をマモル君」にならないかどうか、ここが境目じゃないのか。
ここが分岐点だ。
追記
触らない痴漢という言葉を使ったため、頭が大丈夫かという失礼なことを書かれたので、そちらのほうが頭大丈夫かと思ったけど本気で分からない人もいるようなので書くと、露出狂、卑猥な言葉を言う、セクハラ、触るようなしぐさをする、からかい、つまり、女性の身体や心を、客体として、ものとして、扱うものを痴漢と言っています。
星井氏のツイートは、読んだ人、当事者が、気分を悪くするようなことが書いてありますね?
これは、性的からかいです。
そして、実際するかどうかは、星井氏にゆだねられており、言われた側はコントロールできません。
だから、受け取る側が自衛するとしたら、「予告」として、受け取らないといけません。
他の人からしたら「たわいのない冗談」であっても、言われた側にとっては、そうではないのです。
「それくらい」「これくらい」「実際にやるわけがない」というのは希望的観測であって、言われた側は、そういう風に受け取りません。
実際に行わないとしても、男性対女性の場合、それは脅しとして作用します。
それにのっかった、たられば氏は、それを娯楽として消費しています。
だから悪いんです。
参考ツイート
こういう人が痴漢防止バッジのイベントに居るの、すごく怖いんですが pic.twitter.com/rI2jAuhcaC
— 雪原 (@ykhre) March 15, 2016
ここで星井七億に「公衆の面前で濃厚なキスをしてやる」とレイプ予告されているのは私です。 pic.twitter.com/XrLASN2uwM
— 和紙子@デマ・なりすましに注意 (@amezaiku) October 2, 2015
こちらの星井七億の性犯罪予告の魚拓をとろうとしたら、元ツイートが以前は開けたのに今は開けなくなっていたんですが、ツイッターの仕様変更なのか、元ツイートを消されたのか判断付かないので、暇のある人は確認していただけるとありがたいです。 pic.twitter.com/0JM7qThsIF
— 和紙子@デマ・なりすましに注意 (@amezaiku) November 6, 2015
痴漢は俺の敵と言って「しまえる」ことの危うさに気付いている男性はどれくらいいるのだろう。これは、女性が冤罪「被害」を怖がる男性に、「痴漢こそがあなたの敵でしょ」というのとはわけが違う。後者は、「問題を取り違え当事者に無関心な人」を引き込むための戦略でもあるから。
— 牧野雅子 / Masako Makino (@mhmakino) March 15, 2016
宣伝 電子書籍 紺を出しました。DV被害者が自分の足で立つ心地よさを知るまでの小説です。
c71.hatenablog.com
こちらのエントリー、とても参考になりました。
ありがとうございます。
こちらこそ、好意的なコメントありがとうございます。
お役にたてて光栄です。
私が電車の中でこのバッチを着けてる人を発見したらなるべく離れるだろうな・・・
痴漢のことなんて考えたくないのにわざわざバッチにして表明しても、私は警戒心を持つし、痴漢する人は仲間だと思うのでは。
色合いもデザインもジョークグッズっぽいですし。
それから、たられば氏の参考ツイートのような気持ち悪い「冗談」は、私が少年誌のマンガを読むときに感じるのと同じものだと感じます。
だいたい女性はエッチな感じに描かれていておっぱいネタなど女性に関する下ネタばかりで読んでいると自分(女です)その女性との乖離(とこう見られてるのかという気持ち)で身もだえします。そういう「異常」なのに触れすぎてるのだと思う。
週刊誌もそうだし、おじさんの読んでいる新聞も電車の中吊りも出てくる女性は大体エロい表現になってるからもう、彼らの脳内で女性=エロ、エロい冗談を言うのも普通の冗談と同じだと思ってるのでは。
読まない人にとっては異常なのですが・・・
こんにちは
反映が遅くなってすみません。
自分が思っている体の使い方と、使われ方が違うと気持ち悪いですね。
そういうことをテーマにしたいです。