妊娠七週目で、つらりがひどくて、めまいがする。
マーライオンみたいに吐いた。胃痙攣が起きるほど吐いた。胃が痛くて眠れないし、どういう態勢になってもしんどい。
食中毒かと思ったけどつわりだって。
ところで、この本を批判するために読み返した。
この本はめちゃくちゃ批判しにくい。
フィクションなのかノンフィクションなのかわからないつくりなので、登場人物の言動に突っ込んだら、生きている人間を否定したみたいな気持ちになるのだ。
でも、いつも通り書く。
「お母さん二人いてもいいかな?」 中村キヨ さん
自分でもともと持っていたのだけど、LGBT的な観点から勧められたので、再読した。
でも、これ、危ない本だよなと思った点が二点。
レイプ被害者に、「おばちゃん(キヨさん)」は「体が勝手に起こした反応だ」というのをかなりページを割いて説明しているんだけど、わたしだったら、お医者さん以外にキヨさんみたいな言い方で、ああいう風に言われるのはいやだ。黙れって思う。
レイプ被害者としてのわたしが読むとすごく嫌な気分になった。
なんか、子供に説明しているみたいなんだよ。被害に遭ったからってバカになったわけじゃないんだから普通に話せばいいのにと思った。
あと知ってるし。サツキさんが知らなかったのかもしれないけど、読者に読ませるって、サツキさんだけに話すのとは違って、むき出しのままじゃならん気がする。
わたしの好みだけども。
レイプによって生まれた子供だということをトナくんという長男に話すシーンがあるんだけど「僕はいいけど、ママがかわいそう」というシーンがあって、つ、つらい、と思った。
中学生に何を背負わせているんだって。
家庭の問題だから口を出しにくい部分だけど、こうして本にされているから、まあいつも通りいうのだけど、これって、一生背負うには重すぎる話題だと思う。
公表するかどうか、本人が選べる年になるまで、隠し通す、とサツキさんはLGBTについては、言うのに、レイプの被害の結果生まれた子だ、ということは隠さないのか、そして、漫画に描くのかという風にわたしのなかで物議をかもした。
子育てエッセイってすごく難しくて、子供は、それについて、どうもいえないじゃないですか。でも、プライバシーや自分の反応について書かれて、そのうえ、その稼がれたお金で自分がもの食べたりするじゃないですか。
それらがわかったときの負担てつらいと思うんですよね。
もちろん、わたしはトナくんじゃないから、自分の体験の類推でしかないんだけど。
レイプ被害者が読むとしんどいってわかるように、レイプって話をどこかに帯とかにつけておいてくれないかな、と思った。
わたしはもちろん人のことをさばく立場にないし、誰かが最良だと思った選択肢を否定する立場にもいないけれど、漫画として読むなら、登場人物であるトナ君がこういう目に合わないでほしいと思ったし、トナ君のプライバシーも知らないでいたかった。
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