塾は息抜きの場所だと思っています。
学校でも家でも息苦しい、それが子供です。
望まれて、こういう子になってほしいと思われて、がんじがらめになって、自由がない。
塾講師は他人だから、親でも先生でもない、上下関係がない。
だから、ほめるということが大事です。
ほめると、元気が出ます。塾の時間は一時間化に時間だから、塾に来ない時間をどんなふうに使えるかが勝負になります。
そのためには、やる気を引き出して、勝手に成長してもらって、自分の力で成績を上げるということが基本です。
わたしたちは、その手伝いをするだけだということを肝に銘じて、傲慢にならないようにしないといけません。
教えるということは、傲慢になることが容易です。相手の知らないところや、相手の弱いところが分かるので、傲慢になることはたやすいです。
しかし、それでは、生徒はおびえるだけです。世界に居場所がないと、思い込んでしまいます。
だから、せめて、塾は息抜きになって、自己肯定間をあげる場にするべきだと思います。
また、塾講師にとっても「人をほめる声」を自分の声だとしても、耳で聞くことは、自分自身の自己肯定間をあげます。
けなしていたり、欠点を追求していると、その声が耳に入ります。だから、自分を低く考えてしまうようになります。
塾講師は、元気で、図々しく、言うことは言い、場の空気をだれないようにコントロールすることが第一で、そうして、生徒をリラックスさせることに努めるべきです。
勉強に興味が持てるように、勉強に関する雑談をして、それをきっかけに、世界の秘密を知りたいという好奇心を引き出すこともできますし、先生が好きだから、点を挙げてほめてほしいというのも原動力になります。
やる気を引き出すためには、どんな手段を取ってもいいと思っています。
子供は褒められる機会が少ないです。
できないことばかりを言われて、「こうなれ」という像を押し付けられ、それに慣れない自分を恥じています。
いつも、自分はダメだと思っています。
そうではなく、できるんだ、これはできる、そういうことを伝えて、得意なことから延ばす、というのが、初回の授業では特に必要です。
学校をボイコットしている生徒には、自分で考えて、意思表示ができて、えらい、と言えます。
成績が悪い子には、学校が居づらいだろうに、通い続けていることが偉いといいます。
授業が分かるようになれば、苦痛の時間も面白くなるので、そういう方向にもっていくのが、塾講師として大事なスキルだと思います。
だから、ほめない教師はダメです。
ほめないでダメ出しをしていれば、「厳しい先生」という評判になって、クレームは来ません。
でも、どれだけできるようになったのか話す先生には、生徒が甘えるので、クレームがきます。
クレームを恐れることも、恐れないことも、こちらが決められます。
精一杯やるのはもちろんですが、生徒に寄り添う、生徒の気持ちを考える、生徒の進度に合わせた話をする、理解しやすくする、という工夫は常にしなくてはならないでしょう。
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