自分の気持ちを表現することを怖がる生徒さんを担当して、作文を手伝って、書き方を教えたところ、気持ちの整理や、表現することを覚えた生徒さんがいます。
自分の気持ちをだれにも話せないし、友達ともうわべの関係で、親御さんにも否定されるから、自分の気持ちを言うのが怖いといっていました。
でも、作文を書いてから、自分の気持ちを少しずつ表現できるようになり、将来したいことを親御さんに話せたようです。
一度、表現できると、だんだんそれがうまくなるのですね。
作文を教えると、論説文も読めるようになるし、小論文も書けるようになります。
そして、もちろん教科書も読めるようになるので、ほかの科目の成績も上がるようになります。
一見無関係でも、いろいろなことを経験したほうが、遠回りのようで、成績は上がります。
そして、勉強にも身が入るようになって、クラスで数学トップになりました。
親御さんも、子供を見直して、尊重するようになりました。たぶん尊敬したんじゃないかな。
それ以来、勉強を一生懸命やるようになって、家でも勉強するようになったそうです。
その姿を見て、親御さんも変わってきて、子供の言うことを否定するのではなく、応援するようにスタンスが変わりました。
努力する姿を見ると、親御さんの焦りも消えていくようです。
家族だけで、子供を育てるのはきっと大変なストレスで、正しい道に導いて苦労させたくないと思うあまり、子供の意思を尊重しづらかったのかなと思います。
でも、本気なのだということが、家で勉強する姿勢を見て、変わったのだと思います。
塾って、やっぱり家族という閉じられた世界に風穴を開ける役割もあると思います。
ほかにもそういう例はたくさんあって、塾に入ってから高校生の数学が六十点上がったり、中学生の成績が100点上がったりします。
そうすると、自信がついて、生徒さんの様子が変わり、生き生きします。
そういうことを見ていると、塾で働いてよかったな、と思いますし、できることは何でもしたいと思います。
至らないことも多いし、失敗もしますが、なんだか大目に見てもらえることもあって、だから、お客様にはいつも感謝の気持ちが絶えません。
お互い気持ちよく仕事ができるのって素晴らしいなと思います。
成果を出すと、ビジネスライクだったお客様も、だんだん変わっていって、こちらのことも尊重してくれるようになって、やっぱり、人間はいつまでたっても発展途上なんだなと思います。
最初の印象とどんどん変わっていきます。
こちらも、いつも相手の要望を察するように努力しています。
勉強一つで、人生が変わるのならば、こんないい仕事はないなと思います。
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