双極性の話

わたしは軽躁と鬱を繰り返している。
軽躁のほうがつらい。衝動を抑えないといけないからだ。
薬の調節も難しい。鬱の状態の時に上げつつ、抑えないといけないからだ。

わたしから見て、バリバリ働ける人は「軽躁状態」にあるように見える。
普通の人にも双極性と同じような状態がある。

緊張をきっかけにして、軽躁に入り、万能感をもって、バリバリ働いていて、力尽きて鬱状態になる。
そうして、世界が終わったような気持になる。

わたしは躁状態のほうがつらい。自分の衝動を抑えるためにエネルギーを使う。
抗うつ剤のおかげで、「世界が終わったような気分」になることは抑えられている。

自閉症のせいで、体がいつも緊張して、凝りやすい。
躁状態の時は眠れない。鬱状態の時は眠りすぎる。
だから、体のメンテナンスにとても時間がかかる。
神様がステータス振り分けを頭にだけして、体を無視したんじゃないかと思う。
フルタイムの仕事をできる人はバランスが良い。わたしにはできない。
できないから、個人事業主になって、事業を起こして、家でできる仕事で生きていく方法を考えている。
できないことが、わたしの人生を自由にしている側面は確かにある。でも、それはわたしがわたし自身をあきらめなかったからでもある。

本当は誰でも自由で、みんな少しずつ似ていて、まったく違う。

学校教育では、「みんながおなじようになること」を求める。
学校の呪縛から抜け出せない人は多い。

双極性の世界から見ると、毎日同じように過ごせる人は、不思議だ。
毎日、違う状態のはずじゃないのか、と思う。

双極性を患っているから工夫している。
ネットで会社員を辞めたい人も、工夫をすれば辞められるんじゃないかと思う。もちろん、時間はかかるけど。

バイオリズム、というのは、軽い双極性のラインを言い換えたものじゃないかと思う。
そう思うと、ほかの人に対して、親近感を覚える。
いつも同じ調子の人はいない。
そういうことを認め合って譲り合って生活できたらたくさんの人が楽になるのになあと思う。

c71の著書

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