母は、下着を買ってくれない人だった。
中学生になっても、わたしはノーブラで過ごした。
高校生の時、一度だけ買ってもらえたが、サイズをあわせることまなかったし、好きな柄を選べることもなかった。
パンツは高校生になっても、小学生の頃の下着を着せられていた。服も秋物や春物は買ってもらったことがない。
高校生になって、友達にサイズのあわせかたを教えてもらってようやく買った。
服に興味を持つと、誰もあんたなんか見てやしない、ファッションショーにでも行くつもり?と言われた。髪型の自由もなく、つらかった。
つらいという気持ちも押さえていた。
今は好きな下着をつけられる。
でも、あのつらい日々が消えることはない。取り返しがつかない。過ぎ去った日々は戻ってこない。みんなが若くて楽しい時期を、わたしは無駄に過ごした。つらいばかりだった。母に盗まれた。
とにかく、母の話題は辛すぎる。話すのもつらい。
はやくしんでほしい、そしたらもう二度と関わらなくてすむ。
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