感情の変化

わたしは、一日にたくさんの薬を飲みます。

病気だからです。

薬を飲むと、気持ちが変化します。

悲しかったり、さみしかったり、つらかったり、苦しかったりする気持ちが減ります。
幸福な気持ちになります。感情の振り幅が減って、刺激に鈍くなります。感情に揺り動かされることが少なくなります。

若い頃には、薬が効きにくくて、つらかったです。

薬が効くようになってから、なぜ、生きるのか、考えなくなりました。
生きているのが苦しいから、つらいから、なぜ、生きるのか考えていたみたいです。

感情というのは、かりそめのものです。
そして、生きていくための力にもなります。死ぬための力にもなります。
不思議です。

感情の変化を薬で抑えるなんて、恐ろしいと思う人もいると思います。
わたしも、昔そう思っていました。

けれど、薬を飲まず、感情に振り回されて、自分らしい思考を持つことができないことの法が恐ろしい感じがします。その感じも感情です。

わたしは、死にたいと思ったり、人を殺したいと思ったりすることで忙しくて、自分の人生を生きている暇がありませんでした。

薬を飲むようになって、気持ち以外に、持つものが増えて、人生が豊かになりました。

なぜ、死ぬのか、死にたいのか、生きたいのか、生きるのか、考えていた頃は人生が貧しかったです。

貧しい中で、思考が狭い中で、感情に抑圧されて物事を考えていた間は、なぜ生きるのかを考えるための材料がそもそも少なかったと思います。

わたしは必ず死にます。
だから、いつ死んでも良いです。

でも、快適なマットレスがあることだとか、快適に暮らすための薬を飲むことだとか、そういうほんの小さなことが、わたしの生きる力を後押ししていると思います。

生きることは苦しいです。

さみしいし、疲れるし、退屈だったり、暇だったり、悲しかったり、つらかったり、痛かったりします。

でも、ほんのちょっといいこともあります。

わたしは、自由が好きです。
感情を抑える薬を飲むことで、感情から自由になって、思考の自由を手に入れました。
具体的には、感情に振り回される時間と、疲れやすさが軽減しました。
思考がどれだけ自由になっても、他人には影響しません。
わたしは、誰にも影響を及ぼさず死ぬでしょう。
それはそれで良さそうです。

もっともっと自由になりたいです。

c71の著書

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