親子断絶防止法に反対だ

いくつかの理由で、親子断絶防止法に反対である。

一つ目は、子供の立場から。
わたしの父は、小学高中学年の時に家出をした。それから、理由を作ってなかなか離婚しなかった。それでいて、会いに来た。
母は、わたしに父の悪口を吹き込んだりはしなかったけれど、ストレスで病気になったり、家の外に出られなくなったりした。
車で後をつけられて声をかけられたりしたからだ。

すんなり離婚の話し合いができる夫婦なら、法律などなくても、子供との面会はできる。
子供の面会という話ができない時点で、問題があるのだ。
その問題があるまま、子供に合わせるのは危険だ。
ストレス、心身の危険、DVの延長の嫌がらせが考えられる。

もう一つの理由は、女性としてからの立場からだ。

わたしは心神喪失時に、婚姻届けを出されて、私文書偽造などされ、貯金を一切奪われ、クレジットカードにも、勝手に申し込まれた。
一千万円近くの損失だった。
また、身体的なDVもあった。それまで飲んでいた薬を全部断薬され、家族や友人と連絡が取れない状態で、子猫含めて四匹の猫がいて、糞尿の片づけがなされない八畳一間の一室に閉じ込められた。そして、統合失調症の薬を致死量飲まされて死にかけた。

三回の切迫流産が起きて、死ぬと思い、なんとか着の身着のままで逃げだした。
逃げた先も知られると、「殺してやる」「火をつけるぞ」という脅迫があった。

堕胎をしたいと思ったが、日本の法律では、婚姻届けが出ている以上、父の推定がなされるため、どうしても、堕胎の届け出に、相手の名前が必要だった。
しかし、殺す、と言ってくる相手に、居場所を知られるリスクを冒して、そのうえ、絶対に同意が得られない交渉をすることはできなかった。
堕胎をできる期間も、十週を超えると法律上も、身体的にも、難しくなる。

妊娠させられたこと自体がDVなのに、それをやめるための中絶にも、DVをしてきた相手の承認がいるとは、これは、女性の人権を阻害する。法律の不備だ。

それで、やむをえなく、「望まない妊娠」だということを理由に、中絶した。

今もいやがらせがある。
この夏、一番嫌だった嫌がらせは、わたしが「不法に堕胎した」ということをもって、警察に届けられたことっだ。
そのため、わたしは、警察に呼び出されて、調書を取ることになった。
もちろん、望まない妊娠なので、違法性はない。それでも、犯人扱いされるストレスはたいへんなものだった。

この相手の男を、万が一生んでいたらと思うとぞっとする。
わたしが堕胎しなかったら、逃げられなかった。命の危険があった。
子供の命も危険にさらされていた。
だから、わたしは決断せざるを得なかった。

もし、中絶が禁止で、そのうえ、親子断絶防止法があったとすると、わたしのような女は、殺されるか、自分で死ぬしか道がなくなる。
もちろん、生んで、そのまま逃げたとしたら、地獄の果てまで追いかけられて(生んでいなくても地獄の果てまで追いかけられているのだから)、親子断絶防止法が可決したら、それを盾にして、子供と会うと主張されただろう。

誰かが、死んでも合わせたくないと願うには、それなりの理由がある。
離婚がすんなりいかない相手には、背景がある。
その背景を無視して、法律で抑え込むと、人が死ぬ。
オーストラリアでは子供が殺された事例もある。
わたしをDVした男も非常に粗暴で、子供を殺しかけないだろう。
猫も虐待していた。
猫を虐待する人間は子供も虐待するだろう。
それなのに、意に添わぬ婚姻関係でも、婚姻の関係にあると、女も子供も逃げることができない。
人権が守られなければ、命も守られない。

だから、親子断絶防止法には反対だ。
子供の福祉にも反する。

c71の著書

スポンサーリンク
広告

親子断絶防止法に反対だ」への2件のフィードバック

  1. その通りです。親子断絶防止法なんか制定された日には、殺人が増えると思います。絶対反対です。

あや へ返信する コメントをキャンセル

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください